自然電位法とは、電気化学的計測法の1つで鋼材が腐食することによって変化する電位から、鋼材腐食を診断しようとする技術です。
コンクリート中の鉄筋などの鋼材腐食は電荷の移動を伴う電気化学的反応であることに着目した手法です。 腐食が発生しやすい環境ほど、鋼材の電位は低下を示します。この鋼材と照合電極間の電位差を測定することにより、腐食度合いを判定します。 自然電位法は腐食箇所の分布状況の調査や経時変化を追跡調査するのに適した手法で、測定値をもとに作成する等電位線図や累積度数分布図、ASTMの評価基準などによって腐食状況を評価します。
電気回路を形成するため鉄筋の一部をはつり出す必要がありますが、通常、橋粱の床版や桁などでは、1箇所のはつり出しで1径間全体の測定が可能です。