“CFRPプレート緊張材を用いたモニタリングの適用性に関する検討”
〜(社)土木学会第76回年次学術講演会〜
(株)高速道路総合技術研究所萩原 裕樹
(株)高速道路総合技術研究所長谷 俊彦
(株)高速道路総合技術研究所柴崎 晃
ドーピー建設工業(株)立神 久雄
(株)国際建設技術研究所金海 鉦
日鉄ケミカル&マテリアル(株)立石 晶洋
要旨:
既設のポストテンション方式PC 橋においては,グラウト充填不足等に起因したPC 鋼材の破断事例が報告されている.炭素繊維強化ポリマー(以下,CFRP)プレート緊張材による補強工法は,CFRP プレート緊張材のプレストレスと緊張材の接着により,PC 桁やRC 桁,鋼橋にも有効な補強工法として適用されている.本研究では,CFRP プレート緊張材にセンサー機能を付加し,補強用緊張材とモニタリングシステムを兼ね備えたシステムを検討している.既往の研究では,導電性材料であるCFRP プレート緊張材の電気抵抗によるひずみの検知能力について確認されており,また,CFRP プレート緊張材の電気抵抗−温度関係,電気抵抗−引張力によるひずみ関係はほぼ線形であることがわかっている.本稿では,このシステムを用いて実橋梁におけるPC 鋼材破断(緊張力低下)の検知の可否を確認することを目的に行った,定点疲労載荷試験機による車両走行を模擬した繰返し載荷試験について報告した.