〜(社)日本コンクリート工学会,コンクリート工学,Vol.39 No.1,pp.1993-1998,2017.07〜

(株)国際建設技術研究所藤原 規雄

(株)国際建設技術研究所西谷 慶彦

(一財)日本建築総合試験所春畑 仁一

立命館大学内田 慎哉

要旨:

本研究では、火害を受けたコンクリートの面的な劣化の広がりとその深さを把握することを目的として、加熱冷却後のコンクリート試験体を対象に各種の非破壊試験を実施した. 本稿で報告する超音波表面走査法は、表面からの測定で劣化の深さを推定することを目的とした非破壊検査である. 今回の実験結果からは、同法で火害による劣化深さを精度よく推定することは難しいと考えられるが、幾つかの指標を組み合わせることなどで劣化の程度を定性的に評価することはできると考えられる.