“衝撃弾性波法を用いたPC グラウト充てん度評価に関する考察”
〜コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集 第12回pp349-356,2012.11〜
(株)国際建設技術研究所葛目 和宏
(株)国際建設技術研究所真鍋 英規
大阪市交通局蔀 直樹
(株)大阪メトロサービス伊藤 博幸
京都大学大学院宮川 豊章
要旨:
近年,PC上部工の床版や横桁横締めケーブルを対象としたPCグラウト充てん度の調査は,弾性波を利用した非破壊検査の一種である衝撃弾性波法が適用されている.衝撃弾性波法はPC鋼材を伝播する伝播エネルギーの減衰と伝播速度を測定することでPCグラウト充てん度を評価するものであるが,実橋梁においてグラウト充てん度の評価を行う場合,種々の条件に影響されることが指摘されている.本研究では,実橋梁における衝撃弾性波法の測定データの分析および実橋梁モデルを用いた動的FEM解析により,横締めPC鋼材長が衝撃弾性波の伝播特性に与える影響を検証し,PCグラウト充てん度評価方法の定量化に関する検討を行った.