“美濃橋の保存に関する実験的検討”
〜コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集,第6巻,pp.415-418,2006年10月〜
(社)日本材料学会
(株)国際建設技術研究所葛目 和宏
(株)国際建設技術研究所藤原 規雄
(株)建設技術研究所小澤 優二
美濃市澤村 佳史
要旨:
中国地方の山間部の高速道路では,鋼橋RC床版が凍結防止剤により塩害劣化している橋梁が少なくない.これらの塩害は,床版の上面側から劣化が進行していくため,下面に水染みや浮き・はく離などの外観変状が現われている箇所では全厚で劣化しており,効果的な延命化対策を講じるためには床版上面の劣化状況を把握することが不可欠である.
このような背景から,舗装上から床版上面の劣化状況を調査する手法の確立を目指して,塩害劣化で取替・打替工事が実施された鋼橋RC床版においていくつかの調査手法を試行し,その可能性を検討した.