“凍結防止剤による塩害で劣化した鋼橋RC床版の詳細調査”

〜コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集,第11巻,pp.529-536,2011年10月〜

西日本高速道路(株)本荘 C司

(株)国際建設技術研究所藤原 規雄

(株)国際建設技術研究所葛目 和宏

西日本高速道路エンジニアリング中国(株)牧 博則

要旨:

近年,中国地方の高速道路では,凍結防止剤による塩害劣化が顕著になった鋼橋RC床版の取替工事を実施しており,その際,既設床版を詳細に調査して劣化メカニズムや調査手法を検討するための基礎資料を収集している.ここでは,平成22 年度に取替工事を実施した詳細調査で得られた知見を報告する.今回の調査においても,撤去床版の切断面で水みちとなる貫通ひび割れや打継ぎの存在が確認されたが,新たに床版上面からの打音法では検出できない浮き(水平ひび割れ)が発見されたため,これを橋面から検出できる調査手法についても検討した.